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極私的おとめちっく(笑) [いろいろ]

 甃(いし)のうへ 三好達治

あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音(あしおと)空にながれ
をりふしに瞳をあげて
翳りなきみ寺の春をすぎゆくなり
み寺の甍(いらか)みどりにうるほひ


廂々(ひさしひさし)に
風鐸(ふうたく)のすがたしづかなれば
ひとりなる
わが身の影をあゆまする甃(いし)のうへ

「測量船」(昭和5)所収

次男の部屋から高校時代の教科書を撤去。
国語の資料集をパラパラと見ていたら
この詩が載っていた。

私が高一のときの現国の授業で暗誦させられました。
大好きな詩です。懐かしい。

一行目にある「花びらながれ」が
二行目でくり返され
二行目にある「をみなご」が
三行目でくり返される
華やかな前半のイメージが
静謐へと転じ、翳りをおびて終わる
光と影のコントラストの鮮やかさ。


でも懐かしいと思うのには別の理由もあります。
はるかはるか昔、15歳の頃の
「おとめちっく☆ラブロマン」的な思い出です。
(「りぼん」読んでました^^)

以下、気恥ずかしい思い出話でございます。
お時間の許す方だけどうぞ。
なんでこんなの書こうと思ったのか
自分でもよくわかんないけど…
情緒不安定の五月病の一種のなせるわざなのか

 

 

*
*
*
*
*

 

それは私が高校一年生の6月のこと
放課後友人とふたりで窓側の席にすわり
クラブ活動をしている生徒たちを見ながら詩を覚えていた。
すると体育館から同じクラスの男子が出てきて
私たちに気づくとなかに戻っていき
もうひとり、いつも連れ立っている男子と再び出てきた。
私たちを指さしながら何か言っている。
それまで一度も話したことなどなかったクラスメイト。

自分たち以外に誰もいない教室の窓辺で
「甃(いし)のうへ」を諳んじている私と友人のふたり。
体育館の入り口でこちらを見ながら何かを話している
バレー部の背の高い男子ふたり。
「おとめちっく☆ラブロマン」はここから始まりました。

「○○くんが○○さんのこと好きなんだって」
という噂はあっという間にクラス中に広まった。
(○○さんというのはmiyucoのことです^^;)
○○くんというのはクラスの中でも華やかな女子グループの
一番にぎやかな女の子が
「かっこいいよね。ファンクラブつくっちゃお」
なんて言っていた男子だったので
地味な存在の私まで注目をあびる羽目になったわけで。

そういうのに関心がなさそうな男子生徒までが
おもしろがっていて、どうすればいいのかわからないという事態。
私は相変わらず高校に馴染めず
仲のいい友人ひとりの他には誰にも話しかけることができず
閉じた輪のなかで鬱々としていたのに
降って湧いたようなにぎやかな話題の渦中に
自分がいることに気づいた。

大人になってから考えると
新しい環境のなかで不安定だったのは私だけではなく
みんなが同じような不安を抱えていた時期だった。
だからこそ明るい(?)話題があっという間に広まった。

困ったことにそれまで全く知らなかったその男の子が
実はすごくいいヤツだと気づいてしまった。
よく響く声で唄うギター少年でした。

人を好きになるということ。
男の子に好きになってもらうと
どういう気持ちになるのか。
それまで味わったことがない振れ幅で
心が大きくゆれ動くのを感じていました。

ギャラリーが多すぎて身動きとれなくなり
二年になるクラス替えで別のクラスになってしまって
「告白」だの「つきあう」だのには至らなかったけれど
とてもいい時間を過ごさせてもらいました。

「恋」の対象に自分がなるなんて思いもしなかった。
そういうのは少女マンガの中だけのものだと思ってた。
一人の人間がこんなにも幸福感を与えてくれるなんて
考えたこともなかった。

「誰かに好きになってもらえる自分」
オプティミストで自己嫌悪まみれだった私が
自分の評価を少し考え直し、
それは長く私を支えてくれた。

ノムラくんには感謝してもしきれない思いでいっぱいです。

誰かの視線を感じてそちらを見るとそこにいて
一瞬にも満たない時間目があった刹那
スッと横に目をそらす。
そんなことが何度もあった。
私はドキドキするばかりでございました。

二年生になったら学校一の美少女と誉れ高い女子が
急接近するというまさに「おとめちっく☆ラブロマン」的な
展開がありました。
逃げ回ってたらしいけど結局どうなったのかな。

私は徐々に高校生活に慣れてきて
好きな気持ちを持ちながらも他のことに
興味が広がっていった。
そしてそのまま卒業してしまいました。

あれから折に触れ彼と彼の友人たちが夢に出てくる。
そういう時はたいていどうしようもなく落ちこんで
自暴自棄になっているとき。
自分を励ますために無意識のうちに私は
彼らを夢に登場させているのかなと思ったりします。
そして実際に温かい気持ちになって浮上するのだから
感謝してもしきれません。

本人には伝えられないけれど、ありがとう。


 


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びっけ

nice!
by びっけ (2009-05-18 23:27) 

こにゃ

ふわふわしてて
こそばゆくて
じれったくて
もどかしくて

あれも5月病だったのかしら?
何だか色んなコト思い出してしまいました^^;


by こにゃ (2009-05-18 23:52) 

sknys

miyucoさん、こんばんは。
モテモテJKだったのね^^
学園ラブコメのヒロインみたいに。

高校1年の文化祭。
あるクラスで上映しているフィルムにSが映っているという。
放課後、教室に居残っていた美少年Sを
8ミリで隠し撮りした女子(別クラス)がいたらしい。
私服のミニスカが似合うオシャレな女生徒。
「盗撮少女」とは高2のクラス替えで、
卒業するまで同じクラスになったのですが‥‥。

新クラスには同棲しているという「噂のカップル」もいた。
修学旅行の夜には周囲が気を使って、
2人だけの個室(同衾!)にしたというほどの公認ペア^^;
確か1学年H組くらいまであった多子化時代に、
良く同じクラスになったなぁと思います(学校黙認?)。
by sknys (2009-05-19 00:50) 

おきざりスゥ。

自分たち以外に誰もいない教室の窓辺で
「甃のうへ」を諳んじている私と友人のふたり。
体育館の入り口でこちらを見ながら何かを話している
バレー部の背の高い男子ふたり。

美しい風景を見せて頂きました。ありがとう。

実はすごくいいヤツとはギャラリーが多すぎて身動きとれなくなり「告白」「つきあう」には至らずドキドキするばかり…
かえって思春期にしかできない宝物のような恋。

(男女問わず)素敵な人に認めて貰える自分に気づいて我が身を見直せるのは有難いこと。
この頃は自分なんか信じられなくても人間全般を信じてれば大丈夫くらいの楽観を身に着けてしまい益々繊細さと無縁になってしまいました^^;
たまには青春時代の夢でも見られるとイイのに?
by おきざりスゥ。 (2009-05-19 10:14) 

miyuco

びっけさん、nice!ありがとうございます。
あの頃からどれくらいの時間が経ったか
一番近い感覚で実感していただけるのは
同学年のびっけさんだと思います^^

by miyuco (2009-05-19 19:32) 

miyuco

>こにゃさん
そうそう、ふわふわしてた!
地に足がつかないかんじで胸がざわざわ。
あの後の期末試験は散々でした^^;
nice!とコメントありがとうございます♪
by miyuco (2009-05-19 19:37) 

miyuco

松matsu先生、nice!ありがとうございます♪

by miyuco (2009-05-19 19:38) 

miyuco

sknys さん、コメントありがとうございます。
えっと~、モテモテではなかったので
たった一つのエピソードが心に残ってるわけで^^;

美少年Sの運命はどうなったのでしょう?
今だったら手持ちのデジカメで隠し撮りも
簡単にできますよね。昔はたいへんだった。

そうそう公認カップルいました。
部活帰りに忘れ物をとりに教室に入ると
薄暗い中、妙な雰囲気の男女がいて気まずかった。
どっかよそでやってくれとみんなで思ってました^^;


by miyuco (2009-05-19 19:46) 

miyuco

>スゥ。さん
いろいろと印象に残るシーンがありました。
おっしゃるようにそれは宝物です。

家族以外の人間に認めてもらう喜びは
生きていく原動力になりますよね。
情緒不安定な10代の頃に
それを受け取ることができて
幸福だったなと今でも思います。

nice!とコメントありがとございます♪


by miyuco (2009-05-19 19:58) 

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