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原田芳雄さんがお亡くなりになりました… [日本映画]

原田芳雄さん、大好きでした。
こんなに早くお亡くなりになるなんて
残念です。


高校を卒業した私は「映画を好きな人」に
カテゴライズされたくてがんばっていた。
ぴあを片手に都内の名画座めぐりをしていたのは
70年代末期から80年代初めの頃。

そこで出会ったのが原田芳雄さんでした。
TVドラマに出ていたので
知らなかったわけではないけれど
こんなにも魅力的だということに気づいたのは
スクリーンに映しだされた姿を見てからのこと。
破天荒でありながらどこか人懐こくて憎めない
「自由」な雰囲気が大好きでした。
『祭りの準備』での役どころが私のなかでの
原田芳雄のイメージの原点です。

『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』
(1985年・森崎東監督)
無頼を具現化したかのような存在感、圧倒的だった。
『ツィゴイネルワイゼン』(1980年・鈴木清順監督)
絢爛豪華な絵巻物のような映画のなかで
野性味あふれる生気を放っていました。

時は経ち、若い人を見守る役柄が増えていきます。
木村拓哉がレーサーに扮した月9ドラマ『エンジン』
原田芳雄は主人公の養父であり養護施設の園長役。
ずっと女の子をおんぶしている園長は
ゆったりと包み込むような雰囲気でドラマを支えていて
とてもすてきでした。

大好きな映画『父と暮らせば』
娘(宮沢りえ)を見守る父親役の
緩急自在な演技、素晴らしかった。

最後は主演映画で締めくくりました。
『大鹿村騒動記』
気力を振り絞って試写会に参加し
主演としての役割を全うした。
見事な幕引きでした。

車椅子で試写会に現れたときの
面変わりした姿に息をのみ、つらい状況を察したけれど
こんなに早く逝ってしまうとは…
ご冥福をお祈りいたします。

でも、お別れだなんて思ってない。
原田芳雄が出演しているのに観ていない映画は
まだまだたくさんある。
決して、お別れではありません。

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葬儀のときに飾られていた写真の一枚。
『大鹿村騒動記』のロケ中、
石橋蓮司が向こうから歩いてくるのに気づいて
笑いかけたときの一枚だそうです。
いい顔ですね。
痛みに耐えて撮影していたときの表情だなんて
とても思えない。
本当に映画が好きだったんですね。




 

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映画 『マイ・バック・ページ』 [日本映画]

「時代の熱気に抗えない」系(?)
の映画を若い頃よく見たような気がする。
ちょっと苦手だった。
作り手側ものまれていて肯定的すぎる。
確かに時代の熱は伝わってきたけれど。

70年代が舞台の「マイバックページ」はどうだろう
どの程度までセンチメンタルなのか
「妻夫木聡」と「松山ケンイチ」はどう演じたのか
気になったので映画館へ。

あの時代への距離感に好感を持ちました。
結果を知っている者が断罪するという目線はなく
親密でありながら醒めているという距離の取り方。
1961年生まれの私は学生運動の残り火というか
残滓というか、そういう空気を覚えています。
監督は同年代の方なのかなと思ったら
とんでもない!
1976年生まれの34歳、お若い方でした。

「評論家・川本三郎原作のドキュメンタリー
「マイ・バック・ページ 60年代の物語」を映画化。
71年の自衛官殺害事件を軸に、
時代を変えようと葛藤(かっとう)する青年の姿を描く」

「爪痕を残したい」とあがく若者ふたり
若手ジャーナリスト・沢田と、学生運動家・梅山
立場の違うふたりが出会い、「本物になる」ことを目指す。

「連帯を求めて孤立を恐れず、
力及ばずして倒れることを辞さないが、
力尽くさずして挫けることを拒否する」
学生が壁に書き残した有名な落書き
目を輝かせてそれを見つめる梅山(松山ケンイチ)

一方の沢田(妻夫木聡)は東大卒の出版社勤務。
安田講堂陥落は卒業後のことだった。
一番大きな山場に参加できなかったという忸怩たる思いが
二人を結びつけたのかもしれない。

「二人ともタイミングをはずした人たちなんです。
沢田は早すぎて加われなかった大人だし、
梅山は遅すぎた青年。
たぶんそんな二人だったからこそ、
当時を知らない僕らでも入り込むすき間を
見つけられた気がするんです。」(脚本・向井康介)
「脚本を書いている時は、本物に限りなく近づいたけど
本物になれなかった二人なんだという
話をしていました、向井と。
たぶんそこに一番共感できたんだと思います」(山下監督)
                ― 公式ページより引用


梅山は最初から浅薄な人間だと暴かれている。
沢田のことはマスコミを利用する手段としか考えていない。
かたや沢田は梅山を情報源と考えていると同時に
シンパシーを感じていて二人の感情には温度差があり
それが事の顛末を引き起こす。

松山ケンイチはどこか人懐こくて憎めない人物を
素の持ち味を十分生かして演じています。
カリスマ性と狂気、小狡さ、幼稚性、目が離せません。
しかし梅山は妻夫木聡でも演じられたかもしれない。
それに反して沢田を演じるのは妻夫木聡しか考えられない。
ラストシーンでそれは決定的になります。

二人に共感することは私には難しい。
共感できたのは二箇所。
モデルの少女を演じた忽那汐里のまっすぐな瞳。
(きれいでした)
そして、世の中を変えようと
理想を追い求めていたはずだったのに
実は地に足をつけて生きている人たちを見向きもしなかった
過去の己の姿を突きつけられ慟哭するラストシーン。

理念に酔うことなく生きている人の顔をきちんと見る。
自然災害による大きな被害、原発事故、
いろいろな意味で潮目に立ち会っている私たちも
肝に銘じておかなければいけないことだと思う。
誰かの自己実現の道具として踊らされることのないように。

真心ブラザーズと奥田民生の「My Back Pages」
とてもよかった!

今風ではない役者さんの面構えが魅力的だった。
東大全共闘議長を演じる長塚圭史が印象的です。
週刊東都の足の悪い先輩・古舘寛治
同じく先輩記者・中野英雄
あの時代にふさわしい顔がとてもよかった。

梅山の供述のみで京大全共闘議長・前橋に
逮捕状が出る。(映画によれば)
結果として権力側にいいように利用されたわけだ。
こういうのもあの時代にはよくあることだったのかもしれない。

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*
*
*

この後に起きた連合赤軍による浅間山荘事件
仲間同士の凄惨な山岳ベースリンチ事件、
そして1980年代まで後を引いた中核派vs革マル派の
内ゲバの数々を知っていれば梅山に共感できるわけがない。
長期に渡る内ゲバは死者多数にのぼる殺しあい
巻き添えになった一般人も多く、新聞記事を読むたび
怒りでいっぱいになったものでした。

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映画 『まほろ駅前多田便利軒』 [日本映画]

三浦しをんの原作が大好きなので
どんなふうに映画化されたのか気になってました。
瑛太の多田、松田龍平の行天、
ふたりの並んだ姿を見たくて映画館へ。

原作から外れた部分は見あたらなかった。
映画からは傷の深さがより強く伝わってきたように感じる。
明るくユーモラスな場面もあるのに
悲しみが拭いようもなく漂ってくる。
深手を負った心はいつまでも血を流し続け
癒される日はそう簡単にはやってこないのだと
原作を読んだときより強く感じました。
「幸福は再生する」
と言い切ることが映画ではできなかった。

会話の「間」が長く、言葉が重い。
それに耐えられる力量を
主演ふたりが持っていたから
心をぐっと掴まえられたのだと思う。

長回しの瑛太の演技
とてもよかった。
いい役者さんですね。
松田龍平、衝動的にキレる動きは
行天そのもの。というかいつもの松田龍平。
しかし、いつもとは違って受け身でいる演技が
大部分を占めていました。
このふたりのコンビネーション、いい雰囲気でした。
二人がスクリーンに映し出されると絵になります。
何とも言えない空気感、佇まいに心惹かれます。
二人だけのショットが多く、目の保養になりました^^

最後に多田は行天を必要としていると表明したわけで
原作と同様に多田の立場は不思議と行天より弱い。

行天のうつろで危うい内面は映画では描ききれてない。
「おそろしいところへ行かないで」
行天と結婚していた凪子がこう言うほど
心の一部が壊れかけていることが原作では
もっとはっきりと伝わってくるのだけれど。

本上まなみの凪子さん
凪子はどこか行天と似ていると原作での多田は感じたようですが
それがよく出てました。
ルルとハイシーのクリスマスパーティのくだりが
好きだったけどきっとカットされるなと思っていたので
エンドロールでチラッと楽しげな様子が写って
ワンカットだったけど嬉しかった。

鈴木杏、麿赤兒、個性的な役者さんたち。
片岡礼子のルル、魅力的でした。
高良健吾、はまりすぎでしょう^^

本の感想はこちら→ 

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タグ:三浦しをん
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僕と妻の1778の物語 [日本映画]

1778の物語が最後だとあらかじめわかっている
別れの時までのカウントダウン
余命一年と宣告されたのに
365話をすぎても書いている、ああよかったと思う
しかし二年、三年と月日が過ぎ
彼女の弱っていく姿に切なくなる。
残りの数が少なくなっていくとつらいです。

すぐに手袋をなくしてしまうサクのために
せっちゃんは、これからもずっと
新しい手袋を編みたかったはずなのに。

しかし悲しいだけではなく
どこか温かい後味が残ります。

泣ける映画は好きではないのですが
草彅剛と竹内結子の夫婦役が
いい雰囲気であろうと想像できること
何より「僕シリーズ」への信頼感が大きいので
映画館へでかけました。

SF作家の牧村朔太郎(サク)と妻・節子の物語
大腸ガンに冒された節子の余命はあと一年
「人は笑うと免疫力が上がる」
という医師の言葉を頼みの綱に
一日一編短編小説を妻に贈ることを決意する。

「一人になっちゃって大丈夫かな?」

「唐変木(とうへんぼく)」なサク
節子は自分の病気の重さをすぐに悟ってしまう。
しかし心配するのはサクのこと。
大好きなのね。
一緒にいると本当に幸せそう。

妻のためにと書き始めたけれど
本当はそれだけではなく
自分を支えるために書いていたのでもあると
サクは気づきます。
節子はきっと気づいていて
サクのやりたいことを見守っていたのでしょう。

夢見がちなSF作家・朔太郎
子どもっぽいところがあるサク
クサナギくんははまり役です。
そんな彼を理解し支える妻を演じる竹内結子は
サクを見守る笑顔が美しく、
こちらも役柄にぴったりでした。

ほとんどがふたりだけのシーン
よけいなBGMが流れず
サクとせっちゃんの暮らしが濃密に描かれます。
古びた木造家屋。
愛する旧型ロボットにかこまれて
原稿用紙に万年筆を走らせるサクの
楽しげな様子。
その姿を見ているのが大好きだという
節子の気持ちがよくわかります。

「また 一緒に暮らしましょう」

パラレルワールドのどこで出会っても
きっとこのふたりは添い遂げるだろうなと
心から信じることができる。
あたたかいぬくもりが残る映画でした。


日本家屋、すこし浮世離れしているような夫、
「いま、会いにゆきます」を思いだしました。

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皇后さまが、「僕と妻の1778の物語」を
都内の劇場でご覧になったそうです。
クサナギくんの隣の席で。
光栄なことですね。
いろいろあったけどがんばってきてよかったね。

 

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『SPACE BATTLESHIP ヤマト』 [日本映画]

「可能性を本物の希望に変えよう」

映画、おもしろかったです。
昔々に放送されていたアニメを見てました。
宇宙戦艦ヤマトが地中からググっと現れるところが
大好きだった。
まさかそれを30年以上も後にスクリーンで見られるとは…
(波動砲の発射口に光の粒子が集まるところも大好き)

ヤマトが飛び立ってからは怒濤の展開
あっという間に映画にひきこまれました。

流れる音楽が当時アニメでくり返し聴いていたメロディで
もう忘れていたはずなのに瞬時に記憶の底からよみがえり
懐かしく、そして映画スタッフの原作への敬意を感じて
グッときました。

30分番組26回分のボリュームがある原作を
二時間半にまとめるのは無理があって当然ですが
健闘していたと思う。
スペース・オペラとして楽しめました。
「ラブ」の部分はあまり興味がないけれど
アニメもセンチメンタルなところがあったので
それもふくめて「宇宙戦艦ヤマト」なのだから
しかたないのでしょう。

「森雪」の造形が大きく変わっていた。
それが演じる黒木メイサとうまくシンクロしていて
とても好感が持てました。
もともと男性目線でつくられたような
原作の森雪が私は苦手だったし…

木村拓哉、適任だったと思う。
賛否両論かまびすしいと予想される作品を引っ張るには
こういう立ち位置の人でなければ難しいでしょう。
クサいセリフを言うときはちゃんと「キムタク」になってた^^

沖田艦長の山崎努さん、重々しかったです。
艦長はカリスマですもの。
真田役・柳葉敏郎さん、男気があって映画の雰囲気を
骨太にしてくれた気がする。
柳葉さんをいいなと思ったのははじめてです(スイマセン)

島大介演じる緒形直人もよかった。
操縦桿を古代へ渡す。
一度目は再会を楽しむように、別れが近づいた二度目は
万感の思いを込めて。
追いつめられて無謀なワープを敢行する古代の手に
自分の手を重ねるお前だけには背負わせないぞと
言わんばかりのシーンが大好きです。

デスラー総統!お久しぶりです!
あの声の威圧感、最高でございます。

日本製スペース・オペラ、おもしろかったです。

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昔話を少し。
1974年から始まった夜7:30分からのシリーズは
見ていませんでしたが
1975年、夕方の再放送を熱心に見てました。
再放送で連続して見ると
ストーリーに入りこみやすかった。
学校からダッシュで帰ってきて見ていた中学生は
ずいぶん多かったみたいです。

翌年、高校へ入学するとクラスの男子たちのなかに
ヤマトについて熱く語っているグループを発見。
ヤツらは唐突に「艦長!」とヤマトごっこを始めるので
聞こえるとおかしくてしかたなかった。
う~話に入りたいと思いつつ、イケてない無口な女子の私は
こっそりと聞き耳をたてるのでありました。
(よく聞くと私にはとうてい到達できないディープな世界だった…)

きっとあの男子たちは映画に文句を言ってると思う。
とっても楽しそうにね。

spacebattleshipyamato01.jpg

・一点だけどうしても言いたい
ガミラスの戦闘機を捕獲するのはいいけれど
あんなに無防備に扱うなんて危機感薄すぎ。


タグ:SMAP
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